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アーティスト クラシック

アントニオ・パッパーノ (Antonio Pappano)

アントニオ・パッパーノ (Antonio Pappano)

レーベル :  Strategic Marketing

ニュース 2007年07月02日

「胸のすく一夜」  コンサート・レポート 音楽ライター 木幡一誠

アントニオ・パッパーノ指揮ローマ・サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団(6月30日、於:東京オペラシティ・コンサートホール)


昇り調子のオーケストラをイキのいい指揮者がドライヴすれば、これほど胸のすく演奏会になるものか。客席もよく埋まっていた。パガニーニのヴァイオリン 協奏曲第1番のソロイスト、庄司紗矢香を目当てに足を運んだ人も多かったには違いない。でも、この夜の主役は何といってもオーケストラだ。
パッパーノ&サンタ・チェチーリアのCDに接している方々なら先刻ご承知のはずだが、旋律担当の楽器ばかりでなく、内声パートやバスまで、とにかく彼ら はよく歌う。いかにもイタリアの血が騒ぐって風情だけど、それゆえ音楽が単なる線的な動きの連続体に、悪くしたら騒いだ血の数だけ顔の向きがバラバラなカ ンタービレの垂れ流しに貶められてしまう……、なんてこともない。棒の牽引力の賜物ですね。方向性をピシリとそろえた合奏をグイグイ前進させるパッパー ノ。フレーズの句読点をこまめに扱う(昨今流行の?)行き方とは少し趣を異にするが、水平的流れの要所要所に楔を打ち込む瞬間の見極め方が抜群に巧い。譜 面というテキスト解読上の勘所を、要は主題の骨格やハーモニーの推移を、垂直的視野にしかと収めているのだ。プログラムの冒頭を飾ったベルリオーズの序曲 「ローマの謝肉祭」が、前座の域を超えた壮絶な高揚感と、見通しのよい構築感を兼ね備えて鳴り響いていたのも、それゆえのこと。
そのベルリオーズで確認できたとおり、オーケストラのサウンド自体はローカリティとまったく無縁。というよりインターナショナルな路線のトップランクに 位置づけたくなる類のものだ。それもそのはず、ここ5、6ほどの間に加わった首席奏者には、凄い連中が交じっている。エキストラでベルリン・フィルの1番 を吹いた経験のあるフルートのアンドレア・オリヴァやクラリネットのアレッサンドロ・カルボナーレ(後者はフランス国立管のスーパー・ソリストの地位から サンタ・チェチーリアへ移籍)。ルツェルン祝祭管のトップにも招かれているホルンのアレッシオ・アレグリーニ(ベルリン・フィル首席のポストを、かのバボ ラークと最後まで争った人物)。やはりエキストラでシカゴ響の1番トランペット(!)を吹いた実績を持つマルコ・ピエロボン。彼らの受け皿となるにふさわ しいだけの上昇機運を楽団が維持してきた証でもあろう。
休憩後は「ローマの噴水」と「ローマの松」。他ならぬこのオーケストラのために書かれたレスピーギの名作を、現在のサンタ・チェチーリアで聴く。後は野 となれ山となれ、である。管楽器のソロを支えるパートの濃密にして繊細な息づかいは(「噴水」の第1・第4曲が耳に残る……)、筋金入りの劇場人パッパー ノの面目躍如。こんな雰囲気作りでお膳立てをしてくれたら、オペラの舞台の歌手たちもさぞかしやりやすかろう。「カタコンベ付近の松」のトランペットや、 「ジャニコロの松」のクラリネットは文句なしの美演。後者はステファノ・ノヴェッリが吹いていたが、「ここまでやるか?」という最弱音を駆使したフレーズ ワークはCDとまったく同様。その周囲をとりまく弦楽器が、満月の光もまた波であり粒子なのだといわんばかりの空気感を、半ばエロティックに醸し出すあた りも以下同文。
豪壮無類なトゥッティが炸裂するナンバーでは、金管の胸のすく鳴りっぷりと打楽器の職人芸が忘れ難い。「アッピア街道の松」に登場するバンダは、筆者の 席から見えた限りでいうと、フリューゲル・ホルンないしはサクソルン系の楽器を使用。スコアの指示を踏まえた措置だが、同じパートをトランペットとトロン ボーンで代用してしまったときとは音の輪郭と質感の点で明らかに別物、時空を超えて古代と現代が交錯するような幻惑的効果まで生み出していた。大詰めに先 立ち、バンダとオーケストラ内のトランペットによって演じられるfffの掛け合いが(頭に休符の入った5連符で始まる動機)、後者の圧勝に終わっていたの はCDでも同様。バランスの点で疑問の余地も残るが、まったく同じ聴こえ方で両パートが呼応するのが作曲者の意図とも思えず、これは結果的によしとすべき だろう。個人的には最後の最後まで全管弦楽を圧する勢いで吹き切った1番トランペット奏者ピエロボンの勇姿に、イイ意味で笑いがとまらなかったことを白状 しておきます。
アンコールは「マノン・レスコー」間奏曲(これがリストランテなら文字どおり最高のドルチェ!)、「ウィリアム・テル」序曲のマーチ。というわけで、好 漢パッパーノとイタリア・オーケストラ界の雄が、幸福な共同作業の何たるかを見せつけてくれたコンサートだった。マーラーの「巨人」をメインにすえた公演 も(7月1日に大阪、6日に東京)、相当に期待できそう。終楽章の金管のコラールなど、想像するだけで今から震えが……。

ニュース 2007年06月28日

「レスピーギ:ローマ三部作」CDレビュー 音楽ライター 佐伯茂樹

推進力と繊細さを合わせ持ったレスピーギの「ローマ三部作」の決定盤が登場した!
~曲の中に描かれた生活音まで知り尽くしたイタリアのオーケストラと、オペラ経験で劇的な表現を得意とするパッパーノとの融合が生んだ本物のレスピーギ~  

チャイコフスキーの序曲集(TOCE 55927)と後期交響曲集(TOCE 55928-29)と立続けに話題盤をリリースしてきたアントニオ・パッパーノとローマ・サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団のコンビによるレス ピーキの『ローマ三部作』(TOCE-55996)が登場した。  
過去に数多くの名盤が存在するチャイコフスキーで、あれだけ新鮮で躍動感に溢れた演奏を聴かせてくれた彼らが、「お国もの」であるレスピーキをどのように聴かせてくれるのか楽しみであったが、実際に聴いてみると期待を上回る名演であった。  
ローマ三部作の演奏には、おおまかに分けると次の2通りある。  
1つは、オーケストラの色彩感を最大限に発揮しようとしたゴージャスな演奏。いわゆる「カッコイイ」演奏である。例外もあるが、アメリカのオーケストラが演奏した盤がこれに該当するものが多い。  
もう1つは、これらの曲が持つ細やかな描写を重視して繊細な表現を狙った演奏。他の室内楽的なレスピーギ作品を得意にする指揮者はこういう演奏を目指す傾向があると言える(ただし、そういう指揮者が三部作をまとめて録音することは少ないが…)。  
前者は、迫力に満ちていて近代オーケストラのサウンドを余すこと無く堪能することが出来るものの、それとは裏腹に内省的な充実度に欠けていて、何度も聴くと飽きてしまうという欠点がある。一方、後者は、その逆の物足りなさがあるということもまた否めないのだ。  
理想としては、両者の長所を持ち合わせた演奏が望まれるが、そう簡単に巡り会えるものではない。こういう演奏が実現されるためには、曲の細部に描かれたイ タリア文化を踏まえた上で、劇的な表現を演出できる演奏家が求められる。そういう意味では、メンバーが自国の文化や風景を知り尽くしたローマ・サンタ・ チェチーリア国立アカデミー管弦楽団と、オペラを通してドラマティックな演出に長けたパッパーノの組み合わせは申し分ないはずだ(内省的な《夕暮れ》を カップリングしたところにもそのコンセプトが感じられる)。  
事実、このCDを聴くと、暴力的でないが、推進力に満ちた演奏が展開されていて期待を裏切らない。試しに《ローマの松》の「アッピア街道の松」を聴いてみ ていただきたい。清清しいまでに各楽器が鳴り切っている(特にトランペット!)にもかかわらず、オーケストラのサウンドが飽和状態にはなることはなく、各 声部の動きがはっきりと聞こえてきて立体的な音楽が築かれていることに驚かれるに違いない。これを聴くだけでも、ただならぬ名盤であることがお判りいただ けるだろう。  
この名盤の誕生には、パッパーノの才能があることは疑う余地はないが、その手兵であるローマ・サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団の存在も重要だ。  
と言うのも、このオーケストラの母体になったサンタ・チェチーリア国立アカデミーは、作曲者のレスピーギが教鞭を執っていた学校で、ローマ三部作のうち《ローマの噴水》と《ローマの祭り》は、まさにこのオーケストラが初演しているのだ。  
また、このオーケストラのレヴェルがここ数年で著しく向上したことも見逃すことが出来ない。近年、管楽器セクションには、主要な国際コンクールを総なめ し、フランス国立管のスーパーソリストを務めたクラリネットのアレッサンドロ・カルボナーレ(ベルリンフィルの首席にも誘われたらしい)と、同じく国際コ ンクールで優勝経験を持つホルンのアレッシオ・アレグリーニ(彼もラトルからベルリンフィルに誘われている!)という管楽器の二大スーパースターが入団し たことで話題になった。にもかかわらず、演奏を聴くと、彼らの存在がけっして浮いているわけではなく、このオーケストラ全体のレヴェルがいかに高いかが痛 感させられる。  
なお、ブックレットでも触れたとおり、このアルバムに収められた《ローマの松》のオフ・ステージ・バンド(バンダ)には、通常のトランペットやトロンボー ンではなく、レスピーギが望んだイタリアの軍楽隊楽器に近いフリューゲルホルンやバスフリューゲルホルンが使用されている(註)。これによって、曲本来の バランスと遠近感が見事に再現されている。こうしたこだわりも、自国の文化を持ち、しかも初演したオーケストラだからこそ為せる技であろう。まだ、未聴の 方はぜひ聴いてみていただきたい。

註=楽譜上の指定は「フリコルノ」という楽器であるが、ドイツ型のフリューゲルホルンがそれに該当する。フリューゲルホルンと言うと、ジャズで使う柔らか い音をイメージするけれど、このドイツ型のフリューゲルホルンは、軍隊用の角笛から発展した楽器(いわゆる軍隊喇叭にヴァルブ装置を付けたもの)。トラン ペットほどではないが、明るく通る音が出るので、この曲のオフステージバンドのパートにはぴったりなのだ。  

ニュース 2007年06月01日

レスピーギ「ローマ三部作」緊急発売決定!

2007年6月の来日公演に合わせ、公演曲目である「ローマの松」と「ローマの噴水」を含む「ローマ三部作」を緊急大幅先行発売決定!!
4月発売のチャイコフスキー・アルバムでこの組み合わせの人気が急上昇する中、オーケストラの地元、ローマの魂が宿る「ローマ三部作」に期待せずにいられ ません。特に「ローマの松」と「ローマの噴水」はレスピーギがサンタ・チェチーリア管のために書いた作品。輸入盤は10月発売予定。










TOCE-55996(CD2枚組) 2,800(税込)

ニュース 2007年04月13日

BBCミュージックマガジンにて5つ星を獲得!

BBCミュージックマガジン3月号にて、パッパーノ指揮サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団の新譜「チャイコフスキー:交響曲第4番~第6番」(TOCE-55928-29 4月18日発売)5つ星を獲得しました。

→『チャイコフスキー:第4番~第6番』詳細はこちら

ニュース 2007年04月13日

EMI CLASSICS2007 おすすめのアーティストに選ばれました!

EMI CLASSICSが今年おすすめするアーティストを紹介する『EMI CLASSICS2007 こちらもおすすめ』。アントニオ・パッパーノもその一人に選ばれました。是非、ご覧ください。
『EMI CLASSIC2S007 こちらもおすすめ』では皆様からのおすすめコメントも募集しております。

→『EMI CLASSICS2007 こちらもおすすめ』ページへ


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NEW RELEASE

【マーラー: 交響曲 第6番 2HQCD】

2011年09月28日発売

TOCE-90202 3,400円(税込)

[HQCD]収録曲一覧

1

交響曲 第6番 イ短調 「悲劇的」 第1楽章:アレグロ・エネルジーコ、マ・ノン・トロッポ

試聴

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2

交響曲 第6番 イ短調 「悲劇的」 第2楽章:スケルツォ(どっしりと)

試聴

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[HQCD]収録曲一覧

1

交響曲 第6番 イ短調 「悲劇的」 第3楽章:アンダンテ

試聴

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2

交響曲 第6番 イ短調 「悲劇的」 第4楽章:終曲(アレグロ・モデラート)

試聴

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