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| 「おはよう、皆さん。これまでにない素晴らしい演奏を期待します」 |
1931年11月12日、ロンドン市内に完成したある録音スタジオで、まさに最初の録音が行われようとしていました。ロンドン交響楽団を前に指揮台へと上ったのは、イギリスの作曲家サー・エドワード・エルガー。彼らが演奏した《希望と栄光の国》は、イギリスを代表する録音スタジオであり、1960年代にはリヴァプールからやって来た4人の若者によって世界中にその名前をとどろかせる『EMIアビー・ロード・スタジオ』の、由緒ある録音第一号となったのです。
この素晴らしいスタジオを所有するEMIは、1897年7月に『グラモフォン・カンパニー』という名前の会社としてその歴史をスタートさせ、20世紀のクラシック音楽シーン、いや録音史そのものを創りあげてきました。それはEMIの財産として現在も高く評価される多くの録音、そして素晴らしいアーティストたちの名前を列記するだけでも、納得していただけるでしょう。フルトヴェングラー、カラヤン、コルトー、メニューイン、カザルス、デュ・プレ、カラス……そして21世紀をリードするであろうラトル(もちろん、この狭いスペースでご紹介できるのは、ごくごくひと握りです)。彼らがアビー・ロード・スタジオをはじめとする会場で録音した演奏は、それぞれの時代をパッケージしたタイム・カプセルであり、私たちはEMIが行ってきた100年以上にわたる素晴らしい仕事のおかげで、どの時代のアーティストにも気軽に接することができます。クラシック音楽ファンを自認する方なら、どんな形であれEMIのレコードやCDに耳を傾けているでしょうし、「無人島へ持っていく一枚のレコード(またはCD)」にEMIのディスクを選ぶ方も多いでしょう。それだけ多くの名盤が生まれ、多くの方に親しまれていることは疑いようもありません。
素晴らしい音楽家たちが私たちに残してくれた名演・名録音の数々は、時間を超越して多くの人々を魅了する感動へのチケット。EMIは数多い「名盤という名のチケット」で、世界中の音楽ファンに感動を提供してきたレーベルなのです。あなたもぜひ、幸福なEMI体験を。 |
EMI誕生から106年目の秋に
山尾敦史(音楽ライター) |
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