ALBUM『corridor』

『宝物』

NHK土曜ドラマ「再生の町」の主題歌ということで川江美奈子さんに書いていただいた温かい歌。“何があってもあなたを絶対に守る”という、 絶対的な強い愛をもった歌です。レコーディングの時、私は自然に娘に向けて歌っていました。“未来へのバトンをきちんと手渡していきたい”という思い――そんなバトンを受けた私たちが、今度は、責任と愛を持って未来へとつなげていくという、やわらかだけれど強い意思と、温かな希望の光に包まれた、大好きな曲です。

『ひとひら』

ミステリードラマのエンディング曲として書いてくれた「足跡」と同時に、川江さんがもう1曲作ってくれていたのがこの曲。当時から「いつか教会音楽みたいにしたい」とレコーディングするのを楽しみにしていました。途中どんどんイメージが変化していって最終的にこの世界感になりましたが、私にとっては最初から宙に見守られているような想いがありました。大いなるまなざしに私たちは守られている。「決して1人ぼっちではない」ということを歌っている曲。
出逢いは命 だから残酷 無かったことにはできないから
このフレーズがとても胸に突き刺さり、思わず手を差しのべたくなる、そんな衝動にかられた曲です。

『Ordinary Magic』

温かな日だまりのような日常の風景が見えてくる曲。でも「日常」には人それぞれの様々な想いや秘密が存在していて、それこそ100人いたら100通りのドラマが描かれるように、涙も笑顔も沈黙も悲しみも、そこここに散らばっています。「日常」というドラマにスポットを当てたかった私の思いに、川江さんがまさに、胸を締めつけられるような「日常」の風景を描いてくれました。「Milestone」の時に河野くんに頼んで書いてもらっていた曲を少し手直しして、3年越しでできあがった作品です。河野くんと2人で長いことイメージしながら、曲のもつ温度感・ゆったり感もこのように仕上がって満足の1曲です。

『beautiful life』

この曲も河野くん曲ですが、とにかく気がついたら自然に体が揺れている、そんな気持ちよいグルーブの曲に仕上げたかった。だから、サウンドをじゃましない、軽やかな世界にしたかった。岩里さんと打ち合わせしながら、彼女から出てきたキーワードは「人生の中に恋をする喜びや、トキメキがあることってステキ!!」ということ。人生って喜びや辛さ、様々なことに出逢うことだと知っている世代の私たちにとって「一度しかない人生。そんな大切な時間、何事にも出逢う喜び、トキメキを忘れないってステキよね」と、ポンと心を開放してくれるような、チャーミングな曲になって大満足。

『陽のあたる場所から』

19年ぶりの再会となった松本俊明さんの曲です。本当に久しぶりにお逢いして、いろんな話をし、そして書いてくださった曲。その曲を、岩里さんが初めから「美樹ちゃんに唄ってほしいイメージがある」と描いてくれた作品。
人生の中で、とても乗り越えられそうもない壁が現れても、一緒に長い道のりを歩いてきたふたりなら乗り越えられる。“その壁を越えて、また陽のあたる場所にいこう”というのがこの歌。ただ淡々と“日常”を歩いてきただけと思っているふたりでも、思いがけない出来事が起こったときに、今までの日々がどれだけ大きな絆となっているか。何気ない日常でも、その1日1日を紡いできたからこそしっかりした道ができているという、“日常”の愛しさがこの歌に描かれています。

『足跡』

ミステリーサスペンスドラマのエンディング曲として川江さんが作ってくれた曲なので、川江作品の中ではいつもと違った匂いや空気感をまとった曲となっています。そんな背景があるので、私は珍しくこの主人公と彼との関係がなかなかつかめなくて、川江さんに何度も確認しながらレコーディングしました。どこかとても偏った愛の形のようで、でも、だからある意味ドラマティックなシーンを演じるような気持ちで唄った曲です。でも今思うと、このようなお互いの心のすれ違い、想いの温度差は意外と日常のさまざまなストーリーの中にもあること・・・と、あらためて日常にあふれるドラマを感じました。またサウンド面では、コンサートツアーに出るメンバーと初めてレコーディングしたのがこの曲だったこともあり、この曲から昨年のツアーへ、そしてこのアルバムに散りばめられたバンド感へ・・・とつながっている作品でもあります。河野くんの、ムーディでエキゾチックなトライが気持ちよくて、私のお気に入りの曲。

『滴』

心からあふれる涙が「滴」という響きになって、心をふぅっと軽やかにしてくれる、さわやかな青春の息吹を感じる曲。 “青春”って、若い人たちのことというわけじゃなくて、人と人のつながりがキラキラしているとき――今でも、誰かと向き合って、その関係を丁寧に築いていこうとしているときにも感じるもの。この歌は、そんないきいきとした気持ちでうたえる歌だと思ってる。どっしりと人生を語るのではなく、ライブでやっても、うたってる私も、聴いている人たちも、自然と体が揺れてくるような歌だなと思う。何歳になっても、鼻歌でうたってもらえるような、大切なんだけどさりげない歌。“気がついたらいつもポケットに入ってた”というような歌になってほしいですね。

『オン・ザ・プラネット』

河野くん曲で、デモテープの時から大好きなムードの曲でした。浮遊感のあるサウンドだったから、歌詞もそんな「フワッ」とした、いい意味で淡々としたシーンにしたかった。日常の雑事からポンと離れて、ただただ自分だけの時間、空間に身を置いて、自分のことだけを考える、そんな贅沢を味わってもいい・・・。そんなことに励まされることもある私たちの世代にとって、なんだかほっとできるような、そんな曲になりました。

『初恋のように with Brother Ship』

「足跡」から始まったこのバンドでの音楽の旅。なぜか家族のようなフィット感を感じる各人が、自由に、そして互いをリスペクトしながら音楽していると、いつも幸せな音楽が生まれます。そんな彼らと以前から大好きだったこの曲を、このバンドならではのラブソングにしたくてRe-Takeしました。1988年のアルバム「Bewith」に入っている曲ですが、今聴いても全く色あせない、そんなラブストーリー。大人になってしまった今だからこそ、また聴いてほしい。

『祈り』

「象の背中」という映画に出演することになったとき、その原作を読んだ川江さんが書いてくれた曲。私はあくまでSingerとして作品に向かいたかったので、当時は映画に寄り添いすぎる気がしていた程ですが、撮影を終えて、改めてこの曲と向き合った時、とても自然に私の心に染みていました。美和子という役を演じた私に、この曲は「今度は私が美和子さんの想いを伝えていこう」と、自然と私の心を導いてくれました。大切な人との別れ・・・。切ない想いが映画とともに、この曲にもあふれています。大切に唄っていきたい歌です。

『re-born』

かつての「A PLACE IN THE SUN」にも通じる、果てしなく続く大地と淡々とした空気感が流れる、ユニセックスな曲。サウンド的に、どこかイギリスやアイリッシュっぽい世界観があり、まず風景がずっと頭の中に広がる曲です。もともと川江さんが、ドラマ(「再生の町」)の主題歌として、「宝物」とともに書いてくれた作品で、タイトル通り、あのドラマの戦う男たちを主軸に考えて書かれた歌だと思います。“いろんなことがあるけど、とにかく信じて未来へつなげていこう”と、ダイレクトにうたっている歌。
だんだん高揚してくるような、ダイナミックなサウンドが大好きな曲です。


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