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| 15才(フィフティーン)神話/立花理佐 | |
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TOCT-25242 |
伝説の“ツッパリ”妖精アイドル・立花理佐のファーストアルバム。
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立花理佐のデビューは、87年。同期には酒井法子がいた。両者は何かと対照的で、のりピーが“ポスト聖子”なら、彼女は“ポスト明菜”いや、さらに溯って山口百恵のような存在になることを期待されていたふしがある。こうした背景を抜きにして、このアルバムを語ることはできない。というのも、ここには重すぎる期待ゆえの贅沢感と試行錯誤ぶりが同居しているからだ。 まず、デビュー曲でもある「疑問」からして、中森明菜の“ツッパリ路線”を意識したものだし、「DO YOU LIKE ナマイ気?」には山口百恵の「ひと夏の経験」や「イミテイション・ゴールド」を思わせるフレーズが登場。サウンド自体はソフトだが“ブリッコ”タイプの女友達との三角関係を描いた「ライバル」も、当時のアイドルシーンにおいて“ツッパリ”系の王道を狙っていた彼女の立ち位置をうかがわせて面白い。作家陣を見ても、セカンドシングル「大人はわかってくれない」を作曲したかまやつひろしをはじめ、大物が顔をそろえ、さらに「トゥルー・ブルー」では、マドンナのカヴァーにまで挑戦、という具合。こうした内容に関しては、脈絡のなさを指摘する向きもあったが、個人的にはむしろ、ファーストアルバムらしくてよいのでは、と思ったものだ。実際、この試行錯誤からレコ大の最優秀新人賞にも輝いた代表作「キミはどんとくらい」や筒美京平作曲でマニア人気の高い「最高の一日」といった作品が生まれることになるのだから。 ただ“ツッパリ”路線から出発したことが彼女にとって幸福だったかどうか、となると微妙なところだ。大阪生まれの明るくほのぼのとした少女には、貧困な母子家庭からの脱却を目ざした百恵ほどの“ツッパリの根拠”がなく、いくら声質が似ているとはいえ、その切羽詰まった迫力を再現するにはやや無理が感じられた。それよりは「放課後デート」や「瞳に天気雨」のような“ブリッコ”路線に彼女本来のよさが出ていると思ったものだが…。今、改めて聴き直すと“ツッパリ”路線にも、彼女ならではの味が発見できる。持ち前の素直さで“ツッパリ”を懸命に演じたがゆえのぎこちなさからくる可愛気、とでもいおうか。必死に背伸びをする少女を見るような、甘ずっぱい気分にさせられるのである。その聴き心地については是非、あなた自身の耳で確かめていただきたい。 宝泉 薫 |